サイバー攻撃を仕掛けるには、それなりの高い技術が必要です。その技術力をビジネスの世界で活かして欲しいと思うのですが、技術力の高い人間に高額な報酬を支払う組織が少ないのが、彼らを犯罪者にしてしまう原因のひとつではないでしょうか。プロ野球のチームでは監督よりも高額な報酬を受取る選手がいるのは不思議でもなんでもありません。

技術者は給料よりも研究心に興味があります。それをいい事に、組織はマネージャには高い給料を支払いますが、技術者に高額な報酬を支払うことはありません。原因の一つにはマネージャは技術力を評価できないという側面があります。それで世界の技術者たちは技術力を競うように金庫破りをやめません。

サイバー攻撃をする技術者は単に自分の技術力を評価するためだけに侵入を試みます。ホワイトハウスやペンタゴンに、高校生が興味本位で侵入を試みたら、簡単に侵入できたというのは、ウソではありません。当然この場合の侵入は建物への侵入ではなくて、サーバへの侵入です。

とは言え、悪意を持ったクラッキングは後を立ちません。これからの国家間戦争は爆弾を落し合うのではなく、サーバ攻撃になるでしょう。起業間のシェア争いも同様です。企業名、ブランド名,商品名の知名度をあげる広告はテレビやラジオからインターネットへと市場を移しました。

セキュリティを保護しても、泥棒と警官と同じで、いたちごっこです。誰にも破られない金庫を作っても、いつか誰かに破られます。破られた手口を調査研究して同じ手口では二度と開けられない金庫をつくる。しかし、敵も新しい金庫の開け方を研究する。セキュリティを破る側と守る側の永遠の課題です。

サイバー犯罪は特別なものではありません。今までの金庫破りのギャングはどんな金庫でも開けてみせると豪語しました。同様にどんな堅牢なファイヤーウォールも破ってみせると考えている犯罪者がいるでしょう。我々はその危険から何をどうやって守ればよいでしょう。相手の攻撃手法を学べば、それを防ぐ防御方法も明らかになります。